比較は暴力
比較は暴力
インドの哲学者クリシュナムルティは言いました。
「比較は暴力である」と・・・
そもそも、この世に同じ人間は、一人として存在していません。だから、人と人を比較しても全く同じことができるはずがないのです。
しかし、私たちは、ついつい人と比較するということを日常的にしてしまいます。
例えば・・・
自分と他人を比較して、妬んだり、羨んだり、あるいは優越感を感じたりします。
また、相手を誰か別の人と比較して「○○さんを見習いなさい」とか、「△△さんに比べて・・・・」と言ったりします。
いかがでしょう?
思い当たることがあるのではないでしょうか?
こうしたことは、人間の特性としてある程度やむを得ないことなのだとも思いますが、それでも、こうしたことは、「比較してもどうしようもないこと」と割り切ってしないようにしたほうが良いでしょう。
比較することで人間関係が…
子供に対して、「○○ちゃんはちゃんとできるのに…」などと比較して叱ることがあると思います。
そうした場合、その叱られた子は、素直に言うことを聞くというよりも、知らず知らずのうちに意に反して、○○ちゃんのことを嫌いになったり、いじめたりする・・・ということが起きていたりしないでしょうか?
同じようなことは、職場でも起きる可能性があります。
特に、上司が部下に対して、別の同僚と比較して叱ったり、指導したりした場合、上司の意図とは異なり、職場の人間関係がぎくしゃくするという事態を招いてしまったりします。
中には、それで発奮して頑張る人もいると思いますが、全員が全員そうではありません。
落ち込み自信をなくす人もいるでしょう。上司に対し、「えこひいきして、許せない」と思う人もいるでしょう。
最悪なのは、比較の相手とされた人に対し、恨んだり、妬んだりという感情が芽生えてしまうケースです。
当人同士は、何とも思っていなかったのに、上司が比較をしたばかりに、人間関係がぎくしゃくし、職場環境に悪影響を与えてしまう・・・ということが起きてしまう可能性があるのです。
私たちは、誰かに変わってほしい時、ついついわかってほしくて、良い例として他人を引き合いに出してしまいがちですが、このように、結果的に「比較は暴力」となり、職場の人間関係を壊してしまう危険性があるとしたら、比較はしないほうが良いですよね。
比較をしないでも、叱ったり、指導したりはできるはずですから・・・
「一人一人が違う人間なのだ」ということをベースに、比較しないで指導する方法をいろいろと考えてみるのも職場環境を活性化することに繋がるのではないでしょうか。
ご縁に感謝!
今日も読んで頂きありがとうございました。