仕事の生産性をあげる健康経営とは
今注目されている健康経営
健康経営
皆さんは、この言葉を聞いたことがあるでしょうか?
健康経営とは・・・
「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても 大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味しています。
(健康経営研究会ホームページより)※「健康経営®」は、健康経営研究会の登録商標です。
健康経営については、政府も積極的に推進しており、経済産業省が東京証券取引所と連携して「健康経営銘柄」の選定をしたりと様々な取り組みが進められ、社会的にも注目を集めています。
健康経営研究会のホームページでも説明されていますが、健康経営においては、従業員が健康で働くこと、従業員の健康づくりは、健康管理や医療費抑制という観点だけでなく、生産性の向上、従業員の創造性の向上、企業イメージの向上など経営に良い効果を与えるものであると考えられています。
ただ、難しいのは、経営となると「その取り組みをすればどれくらいの売り上げや利益になるのか」という指標も必要になってくるのですが、これを明確に表現するのがなかなかできないということです。
健康経営は投資と言われます。アメリカなどでは、「1ドルの投資で3ドルのリターンがある」と言われていますが、日本ではまだ取り組みが始まったばかりで、効果予測などが難しいという側面があるのです。
しかし、既に健康経営に取り組んでいる企業では、1人あたりの生産性が業界トップになったり、従業員のロイヤリティー(忠誠心)が高まったり、新卒採用において応募者が増加したりという効果が現れているそうです。
そして、そうした健康経営で成果をあげておられる企業の方が、次のようにおっしゃっていました。
「健康経営でどれくらいの効果があるか。なかなか数字で予測することは難しいのだが、当社では、絶対に効果がある!と信じて取り組んでいます」と・・・
まさにこの姿勢が、健康経営を推進するかどうかの経営判断の差になるのかもしれません。
プレゼンティーイズム
そして、こうした姿勢の大切さを理解するうえで、参考になる言葉があります。
その言葉は、プレゼンティーズム
プレゼンティーイズムとは、次のようなことをいいます。
休まないとならないほどではないけれど、どこかしらに体の不調をかかえながら仕事をしていて生産性が低下している状態
例えば、「風邪ぎみである」とか「花粉症である」・・・などといったものから、「肩コリ」や「目の疲れ」のように病気ではないけれど・・・といったものまで含めて健康で快調な体調とは異なる状態で仕事をしている状態をいいます。
誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。
そして、どうでしょう?
そのような状態の時、普段と同じようなペースや頭の働きで仕事ができますか?
いや、まずできないのではないでしょうか。
つまり、生産性が低下しているのです。
そうした観点から考えるとプレゼンティーイズムを生まない、あるいは減らすためには、社員が健康で生き生きと働ける職場環境を作ることが必要です。
そのことが、まさに健康経営の取り組みであり、そうした取り組みをすることが、会社の生産性を上げて業績アップに繋がるのだといえるのです。
健康管理は、基本的には個人の責任ですが、「健康診断をきちんと受ける」「ストレスチェックをきちんと実施する」「長時間労働や休日出勤をさせない」「職場のマネジメントやコミュニケーションの質を上げること」など、会社の取り組みで予防できるということもたくさんあるのです。
だから、会社や組織として職場の活性化や組織風土作りに取り組む意義があるといえるでしょう。
そして、健康経営を推進するうえで大切なことは、健康管理という側面と労務管理という側面、この両面から取り組む施策を検討し取り組んでいく必要があるということです。
しかし、現状では、比較的医学的観点、つまり健康管理の観点にスポットが当たりがちであることは否めません。
そうした意味では、健康経営はまだ緒に就いたばかりといえ、まだまだトータル的にどう進めていくのか試行錯誤の段階であるともいえるでしょう。
特に中小企業では、核となる人材が健康を害すれば、その影響は計り知れません。
社会的に健康経営が注目されているとはいえ、その中心はまだまだ大企業です。
しかし、上記のような観点で考えれば、プレゼンティーイズム改善をはじめとした健康経営を中小企業へも拡げていく意義は大きいと思います。
ヒューマシー人事労務研究所では、このような考えをふまえたうえで、安全衛生体制作り、長時間労働対策などの労務対応支援、ハラスメント防止などの社員教育、ストレスチェックの導入支援など健康経営につながるコンサルティングから、具体的な健康経営導入のお手伝いまで幅広くお手伝いさせて頂きます。
ご相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問合せください。
【お問合せ】