匠長の器量

先日、あるテレビ番組を見ていて感銘を受けた言葉があります。
今日は、その言葉をご紹介したいと思います。

「百工あれば百念あり。これを一つに統ぶる。これ匠長の器量なり。百論一つに止まる。これ正なり。」
「百論一つに止める器量なき者は謹み畏れて匠長の座を去れ。」

この言葉は、奈良の宮大工に伝わるもので、NHKBSで放送された二条城を紹介した番組で知りました。

宮大工という職人は、伝統的な技を盗み自分で技を磨きあげて一人前になっていく、だからそれぞれ自信と個性を持っている。職人であるうちはそれで良いが、棟梁となるとそうはいかない。百人の職人がいれば百の考え方ややり方があるが、それを一つにまとめなければならない。百論をまとめられなければ、匠長としての器量はない。自らその座を退きなさい。・・・というような意味になるでしょうか・・・

番組では、徳川家康から命じられて二条城を建築し、その後大名にまでなった中井正清がどのようにして大工たちを一つにまとめ、厳しい工期の中であの二条城を造っていったのかも紹介していました。
その方法は、きちんと各職人の仕事を見て、いい仕事をしている職人に対し正当な人事評価をし処遇をしていく・・・というものでした。

いかがでしょうか?
今も昔もあまり変わらないと思いませんか?

私は、そう感じました。
そして思ったのが、こうしたことって、どれくらいの会社で、どれくらいのリーダーが、できているのだろうか・・・ということです。

こうしたことも私の人事コンサルティングに活かしていきたいと思いました。

もちろん番組も城好きの私としてはとても楽しく勉強になるものだったのですが、自分の仕事につながる部分でもたいへん勉強になってよかったです。

ご縁に感謝!
今日も読んで頂きありがとうございました。