率先垂範
率先垂範を表す言葉
「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」
これは、旧日本軍連合艦隊司令長官山本五十六の言葉としてあまりにも有名なので、皆さんも一度や二度は見たり聞いたりされたことがあるでしょう。
この言葉は、率先垂範の重要性を説く場合によく引用されます。
ストレートに意味を解説すると、「人の先頭に立って行動し、手本を示すこと」ということになるでしょうか。
リーダーに求められる資質として、古くから取り上げられてきました。
私は、率先垂範を考える時、この「やってみせ・・・」の言葉を、旧日本軍連合艦隊司令長官である山本五十六が言っているということにとても大きな意味があると考えるのです。なぜならば、軍隊という「上意下達」「絶対服従」というイメージが強い、しかも、その最高幹部が、「率先垂範しなければ人は動かない」と言っているからです。そう考えれば、会社や職場ではなおさら、リーダーが率先垂範を心がける必要があるといえるのではないでしょうか。
この言葉には続きがあります
さらに、あまり知られていませんが、この山本五十六の言葉には、その続きがあるのです。
その続きとは、「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」というものです。
読んで頂ければわかると思いますが、後半では、人材育成・・・それも任せられる人材を作る極意とでもいえることを言っているのです。
いかがでしょうか?
当時の日本軍は、日本中から若者を赤紙一枚で徴兵できました。そう考えれば、少し乱暴な意見かもしれませんが、そうした若者の中から有能な人材をセレクトできたのではないでしょうか。しかし、山本五十六は、率先垂範の重要性を語り、人材を育てることの重要性を語り、まさに率先垂範をされていたのではないでしょうか。
今だからこそ
今、人が必要となるとすぐ外部から経歴重視で採用しようとし、会社の仕組みやルールもあまり伝えずに、ただ即戦力として期待しその人に委るというような会社も増えています。
それはそれで、スピードや効率を考えると間違いではないと思います。
が、採用してみたけど、うまくいかず、うまくいかないのはその人のせいみたいに考え、また新しい人を探す。というような結果になっている事例も多いように思います。
だからこそ、一度視点を変えて、あの旧日本軍の連合艦隊司令長官であった山本五十六でさえ、率先垂範と人材育成を重視し、そうしなければ、「人は動かじ」「人は育たず」「人は実らず」と言っていたことの意味を改めて考えてみても良いのではないかと思います。
ご縁に感謝!
今日も読んで頂きありがとうございました。