自立と自律

「じりつ」というと、「自立」と「自律」の2つの漢字で書くことができますが、それには違いがあるのでしょうか?

その意味を考えてみると・・・

まず、「自立」ですが、読んで字の如く自ら立つ・・・つまり、独り立ちするということになるでしょう。
キャリアという観点で言うと、「自分で生活費を稼ぐ」「仕事を人の手を借りずに自分でこなす」ということになります。

一方、「自律」とは、与えられた仕事や役割をこなすだけでなく、自分は何をすべきかを考え、仕事や役割を作り出して責任を持ってあたること・・・つまり、自立したうえで、もう一歩進んで責任感を持って仕事に取り組むことといえるでしょう。

◆これからは自律型の人材が求められる

昔のように、高度成長で市場がどんどん拡大し仕事も増えていた時代は、自分で考え行動してしまう自律型の人材よりも、言われたことや決められたことを独り立ちして黙々と一生懸命に行う自立型の人材が重宝されたと思います。そして、その所属する組織の視点でキャリアを磨いていくということが一般的だったのではないでしょうか。

しかし、バブル崩壊後、年功序列終身雇用という高度成長期の人事システムは維持することが難しくなり、組織の視点で、自立型のキャリアを提供していくことに限界がきているといっても過言ではないでしょう。つまり、所属する組織を軸にするだけでなく、個の視点からキャリアを考え磨いていくということになるわけです。

なので、会社も、働く人個人も、人材育成やキャリア開発、キャリア形成ということにおいて、これまでの考え方をがらっと変えていく必要もあると言えるでしょう。そして、そこには、自己責任という厳しさもついてくるということ忘れてはならないのだと思います。
だから・・・自らを律する・・・このことができるかできないかで個々の差が生まれるということも覚えておくと良いでしょう。

ご縁に感謝!
今日も読んで頂きありがとうございました。