人は自分の思考を肯定するために理由を探す

今日も訪問頂きありがとうございます。

今日は、私が仕事をする時に気をつけていることをお話したいと思います。

「おかしい」「わからない」「違う」から入らない

仕事をしていると、「おかしい」とか、「わからない」とか、「違う」とか、「できない」・・・などと思うことって、結構あると思います。
これって、ものすごく当たり前な思考なんだと思うんですけど、こう思うことって、実はとても気をつけなければならないことだと私は思うんです。
なぜなら、私たち人間は、そういうことを思ったり、口に出したりした瞬間に、その「できない」「わからない」「無理な」理由を探し始めると思うからです。そして、やがてはその思考に囚われてしまい、「できる」とか「わかろう」とかという思考に気づけなくなるのではないかと考えるからです。

ほら、こんなことってありません?

新しい仕事をしていて良いアイデアがなかなか浮かばない時、数字のチェックをしていて数字が合わないけど原因がなかなか見つけられない時のようにどうやってもうまくいかない・・・こうした時は、たいがい「わからない」とか「できない」という思考に支配され、見えているもの、聞こえているものなどに気づかないようになっているはずなのです。
で、あきらめて一旦その仕事をやめて、しばらく時間が経ってからやってみると、嘘みたいにすぐにできちゃったりする。この時は、「わからない」「できない」ではなく、「よし!やるぞ」といった前向きな思考が生まれているはずなのです。

だから、「おかしい」とか、「わからない」とか、「違う」とか、「できない」という思考が、自分の頭に浮かんだ時には、できるだけ早くその思考の重しをどかすということを意識しておくことが必要なのではないかと思うわけです。

ただ、やっかいなのは、この重しを取るのは自分自身でないとできないというです。
なぜやっかいなのかというと、その重しが頭にある時には、周りの人からの意見や忠告は、「だってわからないんだもん」とか、「だって初めてなんだもん」とか、「だっておかしいんだもん」という・・・「だって・・・もん」によって、なかなか耳に入ってこなくなっていることが多いからです。
そういう意味では、そうした思考の重しに囚われた時には、一旦中断して、時間を置いてというのが、一番現実的な対処方法といえるのかもしれません。

いずれにしても、私たち人間は、自分の考えを証明するための理由を探し、行動するという傾向があるということを覚えておくと良いのではないかと思います。

気づいたきっかけ

と、偉そうにここまで書いていますが、実は、私も若いころは、「おかしい」とか「違う、そうじゃない」という思考に陥りがちでした。
では、どうして変われたのか・・・
それは、転職をしてベンチャー企業に入社した時に気づいたのです。「それでは、何も変わらない」ということに・・・

ベンチャー企業や中小企業では、大企業に比べ整っていないこともたくさんあります。そういう視点で見れば、「おかしい」とか、「違う」「どうしてこうなっているのかわからない」というように思うことがたくさんあるのですが、それには、「やりたくてもできない事情」や「〇〇だから、今はこうしている」・・・など、ただできていないだけでない事情があったりするのです。それに対し「おかしい」とか、「違う」から入ってしまうと、おかしい理由、なぜ違うのかを探すだけで何の解決にもならない。解決するには、これまでのことなども受け入れたうえで考えなければならない、そして、そうしていくには、思考の重しは邪魔なだけだということにある時気づいたのです。そこからしばらくの間は、自分の中でいろいろと葛藤がありましたが、徐々に思考の重しを取ることができるようになりました。それからは、少しずついろいろとポジティブに物事が進んでいくようになったことは言うまでもありません。

こうした経験を通し、思考も重しに囚われないために、「おかしい」「違う」「できない」「わからない」・・・などから入らないことを心がけるようになったわけです。
これからもこうしたことを意識し継続していくことで、人事コンサルタントとしてより良いサービスを提供していけるようにしていきたいと思います。

ご縁に感謝!
今日も読んで頂きありがとうございました。

090754